
「ねえ、しまじろうの声って、のび太に似てない?」
これは、ある日子どもと一緒にテレビを見ていたときにふと思った疑問です。
筆者自身、幼少期にドラえもんを見て育った世代なので、のび太の声には馴染みがあります。
そして、今はしまじろうの番組が我が家の定番!
だからこそ「この声、どこかで聞いたことがある…」と感じてしまったのですよね。
今回は、しまじろうの声優さんとのび太の声優さんが本当に同一人物なのか?
そんな素朴な疑問を出発点に、歴代のしまじろう声優さんや声の特徴を比較しながら、深掘りしてみたいと思います。

midori(みどり)
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結論:しまじろうとのび太の声優は別人!

まず結論からお伝えすると、現在しまじろうを演じている声優さんと、現在のび太を演じている声優さんは別人です。
しまじろう(現行):南央美さん(みなみ おみ)さん
のび太 (現行):大原めぐみ(おおはら めぐみ)さん
どちらも女性声優さんで、少年役を中心に活動されている方ですよね。
声のトーンや柔らかさが似ているため、「もしかして同じ人?」と思われるのも無理はないかもしれません。
実際に聞き比べてみた印象

ここからは筆者の主観も交えながら、しまじろうとのび太の声を実際に聞き比べた感想をお伝えします。
まず、しまじろうの声(南央美さん)は、元気で明るく、語尾がやさしく丸みを帯びているのが特徴です。
対して、のび太の声(大原めぐみさん)は、やや鼻にかかったような声質で、どこか頼りなさが漂う話し方です。
一番印象的だったのは、どちらの声も「親しみやすさ」と「安心感」を与えてくれることでした。
たとえば、朝の支度を促すシーンや、失敗して落ち込む場面などで、声のトーンが急激に変わるわけではなく、あくまで自然体で気持ちを表現している点に惹かれました。
筆者が注目したのは「間(ま)の取り方」です。
南央美さんは、元気な中にも相手を思いやるような間の取り方があり、大原さんもまた、少し間延びした話し方でのび太の不器用さを丁寧に表現していました。
この「間」が、優しい語り口に拍車をかけているように感じます。
また、どちらの声も特定の母音が柔らかく発音される傾向があり、「あ」や「お」の響きが丸く聞こえます。
これが子どもたちにとって心地よく、似ていると感じる大きな要因の一つかもしれません。
さらに筆者が比較したのは、泣き声や驚きの声です。
「え〜っ!」や「うわ〜ん!」といった叫びに近いセリフでは、声の抑揚や息の使い方に非常に似た演技パターンが見られました。
特に叫びの後の一呼吸おいてからのセリフの入り方など、演技のリズム感が重なる瞬間があり、「やっぱり同じ声優さんかも?」と錯覚するほどでした。
結果として、声の成分や話し方のスタイルが似ているため、聞く側の脳が「同一人物では?」と判断してしまうのではないか、と個人的には感じています。
子ども向け作品という共通の演出方針も影響しているのかもしれませんね。
声質・演技スタイルの共通点


「この2人、やっぱり似てるよなあ…」
しまじろうとのび太の声を何度も聞き比べていると、ふとそう感じる瞬間があります。
もちろん声優さんが違うことは理解していますが、それでも「似て聞こえる」という現象には、やはり何かしらの共通項があるはずですよね。
そんな思いから、声の質感や演技の方向性について、自分なりに整理してみることにしました。
- 少年役は女性声優が多い:声変わり前の少年の声を安定して演じるためには、女性の声の高さがちょうど良く、昔から多くの女性声優が少年役を担当しています。
- 発声のパターンが近い:少年役のアニメでは、「明るくて元気」「少し高めでハキハキ」「感情の起伏が豊か」といった演技の特徴が求められる傾向があります。
- 番組の方向性が似ている:しまじろうものび太も、未就学児〜小学生を対象にした作品なので、子どもたちが安心して見られるような、柔らかくて親しみやすい声が求められているという共通点があります。
筆者の印象では、どちらのキャラクターにも「思いやり」や「やさしさ」を感じさせるような声の演技が求められているように思います。
声質だけではなく、演じる際の空気感まで似てくるのは、そうした内面的な要素が共通しているからかもしれません。
また、テンポの取り方や抑揚のつけ方にも似た傾向があります。
感情が高まるシーンでも、急に大きな声を出すのではなく、あくまで自然に感情を乗せていく表現スタイルのようでしたね。
これが、見る側にとっても心地よく、共感を得やすいと感じています。
さらに、発音の工夫も共通しています。
言葉の輪郭をやや丸く、鋭さを抑えて発音することで、やわらかく包み込むような印象を与えていました。
この「やさしさを感じさせる発音」が、両者に共通するスタイルだと感じますね。
アニメのキャラクターの「似た雰囲気」は、こうした細かな演技設計や声の出し方の積み重ねによって生まれているのだと思います。
歴代しまじろう声優さんを振り返る

では、しまじろうの歴代声優さんを振り返ってみましょう。
世代 | 声優名 | 活動時期 | 特徴 |
---|---|---|---|
初代 | 中島 千里さん | 1988年〜1993年 | ほんわかとした優しい声で、初期のしまじろう像を確立。 教材音声を担当していた。 |
現行 | 南 央美さん | 1993年〜現在 | 明るく元気で、はっきりした発音が特徴。 アニメ化以降ずっとしまじろうを担当している。 |
初代の中島さんは主に「こどもちゃれんじ」の教材音声を担当されており、当時のしまじろうは、ふんわりとしたやさしい声が印象的でした。
筆者もこの時代のしまじろうを覚えていて、今聞き返すと懐かしさとともに、落ち着いた語り口が心に残ります。
一方、現在の南央美さんは1993年からアニメシリーズを通じてしまじろうを演じ続けています。
明るくテンポのよい話し方で、アクティブで元気なしまじろう像が定着しました。今の子どもたちにとっては、まさに「しまじろう=南さんの声」と言えるでしょう。
ちなみに、「こどもちゃれんじ」の教材内の歌では松本さちさんが歌唱を担当しており、英語版しまじろうはルミコ・バーンズさんが演じています。
このように、しまじろうの声は用途や言語によって細かく使い分けられており、それぞれの声優さんの魅力が生かされているんですね。
め、「昔のしまじろうと今のしまじろう、声が違う!」と感じる方もいるかもしれませんね。
歴代のび太の声優さんもおさらい

続いて、のび太の声優さんの変遷も見ていきましょう。
世代 | 声優名 | 活動時期 | 特徴 |
---|---|---|---|
初代 | 太田淑子さん | 1973年(日本テレビ版) | やや高めで優しい声色が特徴的。 初期のび太のイメージを作った存在。 |
2代目 | 小原乃梨子さん | 1979~2005年 | 元祖のび太。 柔らかさと哀愁のバランスが絶妙。 |
現行 | 大原めぐみさん | 2005年〜現在 | やや高音寄り。 素朴な少年らしさが特徴。 |
小原乃梨子さん時代の「のび太」は、落ち着いた語り口に、どこか物悲しさや頼りなさがにじむ演技が印象的でした。

筆者自身もこの時代ののび太に親しみがあり、「のび太くん=あの声」という感覚が今も残っています。
その後を引き継いだ大原めぐみさんが登場した当初は、「声が違う!」という反応も一部で見られましたが、現在ではすっかり「現代ののび太」として受け入れられていますよね。
軽やかで明るい雰囲気が、今のアニメのテンポや演出にもマッチしていて、筆者も最近の作品では自然とその声に馴染んでいます。
声が似ている=演技力の高さ

最終的に思うのは、声が似て聞こえるというのは、両者の演技力が高い証拠でもあるということです。
自然体の少年らしさを表現できる声優さんは限られており、似た方向性の声が採用されるのはある意味当然なのかもしれません。
実際、声を聞いて「同じ?」と感じさせるほどの演技というのは、相当な技術が必要です。
ただ高い声を出せばいいわけではなく、幼さ、無邪気さ、少し不器用なところも含めて「少年」を演じる必要があるからです。
そして、その「らしさ」が自然ににじみ出ているのが、南 央美さんとのび太役・大原めぐみさんの共通点だと感じています。
筆者が特に感心したのは、ふとしたセリフの言い回しに温かみがあるところ。「うん」「そっか」などの短い言葉にすら、感情の起伏が丁寧に込められていて、聞いていてホッとする瞬間があります。
演技というより、まるで本当にそこにいる子どもが話しているように聞こえる、その自然さに、プロのすごさを感じました。
しまじろうとのび太、それぞれのキャラに命を吹き込んでくれている声優さんに、あらためて感謝したくなります。
声の力って、本当に大きいのだと実感しました。
まとめ:似てるけど別人!でも納得の共通点

ここまで検証してみて、筆者の出した結論は以下の通りです。
- しまじろうとのび太の声優さんは別人
- ただし、共通する演技スタイルや声質の特徴から、似て聞こえるのは自然なこと
- 歴代の声優交代によって、それぞれのキャラ像も少しずつ変化している
子どもと一緒に番組を見る中で、こんなふうに気になったことを深掘りしてみるのも楽しいものですね。
次回は、しまじろうの他のキャラの声優さんにも注目してみたいと思います。
声優さんの魅力は奥が深いと、改めて実感した筆者なのでした。

最後までお読みいただきありがとうございました!
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